ホワイトニングは保険適用外?気になる費用相場を紹介します
歯を白くしたいと考えたとき、まずクリニックのホワイトニングを思い浮かべる人も多いでしょう。
今、いろいろなホワイトニング方法を耳にしますが、気になるのはやはり費用についてですよね。
実は、ホワイトニングは自費のため、クリニックによって価格が異なります。
そんな気になるホワイトニングの費用について調べてみました。
ホワイトニングは保険適用外である
歯科診療には保険適用のものと保険適用外のものがあります。
ホワイトニングは審美目的の治療となるため保険適用外、いわゆる自費となります。
なぜホワイトニングは自費なの?
私たちは皆、なにかしらの健康保険に加入しており、毎月健康保険料を払っています。
日本はこの「国民皆保険制度」をとっていることで、必要なときに必要な医療サービスを少ない費用で受けることができています。
健康保険とは「病気や怪我を治すために保険給付を行い、国民の生活の安定と福祉の向上に役立てること」を目的とした制度(健康保険法)です。
つまり、保険は病気や怪我を治療するために使われることが原則なのです。
歯科において、着色を落とすクリーニングや歯のホワイトニング、矯正は審美目的となるため、これらは自費診療扱いとなります。
しかし、「保険内で歯石を取るついでに着色も取ってくれたよ?」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
これは「保険内で歯石を取る(歯周病の治療)ついでに着色も取る(保険請求できない)」ということになり、クリニック側の着色を落とすサービスを受けたという形になります。
簡単な着色ならば、歯石と一緒に除去してくれるクリニックも多いでしょう。
最近では、着色除去を目的としたクリーニングを自費メニューとして用意しているクリニックも増えてきています。
時間をかけて着色や汚れを落とすので、一度でしっかりきれいにしたい方にはおすすめです。
ホワイトニングの費用相場
ホワイトニングにはさまざまな種類があり、取り扱っているメーカーや地域性なども考慮されて価格が決められています。
また、クリニック独自のメニューが考えられているホワイトニングもあるので、費用だけでなく施術内容も考慮して選びましょう。
クリニックで行うホワイトニング5種類の費用相場
クリニックで行われているホワイトニングは主に5種類あります。
それぞれの特徴と併せて費用相場をご紹介します。
1. オフィスホワイトニング【1万5,000~7万円】
相場:1万5,000~7万円
オフィスホワイトニングは30~35%の高濃度の過酸化水素を使って歯を漂白していく方法です。
1回の施術で白くなったと実感できるほど即効性があるのが特徴です。
白さが定着するまで、または目指す白さになるまで何回か施術を受ける必要があります。
痛みが出やすいデメリットもありますが、痛みを防ぐ処置や歯を守るための内容が組み込まれていたり、歯科医師や歯科衛生士がすぐに対応してくれる安心感もあります。
海外製品を取り寄せていたり、薬剤や機械の料金が含まれているため費用相場に幅があります。
2. ホームホワイトニング【1万5,000~3万円程度】
相場:1万5,000~3万円程度(薬剤のみ 4,000~5,000円)
ホームホワイトニングは10%の低濃度の過酸化尿素を使って歯を漂白していく方法です。
自宅でできるホワイトニング方法で、自身でマウスピースに薬剤を注入し、装着して使います。
漂白成分が弱いぶん、白くなったと実感できるまでに2週間ほどかかりますが、オフィスホワイトニングに比べて色戻りが遅いことが特徴です。
タッチアップ(色戻りを防ぐための再ホワイトニング)の際には薬剤の購入だけですむメリットもあります。
3. デュアルホワイトニング【5万~10万円】
相場:5万~10万円
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して歯を白くしていく方法です。
短期間集中してホワイトニングすることで、より早く白くなり、より長く白さを維持できるのが特徴です。
2つのホワイトニングを使うため、費用も高くなりますが効果も高いです。
4. ポリリンホワイトニング【1万~2万円】
相場:1万~2万円
過酸化水素にポリリン酸ナトリウムを混ぜて歯の漂白を行う、比較的新しいホワイトニング方法です。
ポリリン酸ナトリウムは食品添加物として食品の変色防止や風味の向上などにも使われている物質です。
歯磨き粉にも配合され、歯の表面についた着色や汚れを浮き上がらせて落とす作用があります。
ホワイトニングでは、漂白成分である過酸化水素と混ぜることにより、過酸化水素が引き起こすホワイトニング中の痛みを軽減させることができます。
さらに、ポリリン酸ナトリウムが歯の表面をコーティングすることで、ホワイトニング直後から着色を気にせず食事が取れることもポリリンホワイトニングの特徴です。
費用を抑えられるホワイトニング方法ですが、導入しているクリニックはまだ少ないようです。
5. クリーニング【8,000~1万円】
相場:8,000~1万円
自費診療のため、保険適用内のクリーニング以上のことができるクリーニングです。
30分~1時間程度の時間、集中的に歯の掃除を行います。
歯石除去と着色除去だけでなく、歯ぐきのマッサージや唇のパックなども加え、オリジナルメニューを用意しているクリニックもあります。
クリニック以外で行うホワイトニング2種類の費用相場
美容室やエステサロンなど、クリニック以外で行うホワイトニングも増えてきています。
クリニックで行うホワイトニングよりも安価なため、若い世代の方やお試し感覚で利用しやすいホワイトニングです。
歯の漂白で使う過酸化水素はクリニックでしか取り扱えないため、サロンで使うホワイトニング剤や市販のホワイトニング用品には配合されていません。
そのため、「歯が白くなる」と謳っていても、漂白ではなく、あくまで「歯の表面の着色や汚れを落として歯の本来の白さを取り戻す」ということを理解しておかなければなりません。
1. サロンのセルフホワイトニング【2,000~5,000円】
相場:2,000~5,000円
サロンスタッフから使い方の説明を受け、自分で行うセルフホワイトニングです。
日本では歯科医師・歯科衛生士でなければ口腔内に触れる行為をしてはいけないと法律で決められているため、サロン側のスタッフが施術をすることは禁止されています。
サロン側は場所と薬剤と機械を提供するので、ホワイトニングは自身で行ってくださいね、というスタイルになります。
また、サロンのホワイトニングもポリリンホワイトニングのようにポリリン酸ナトリウムを主成分としているところも多いですが、こちらは漂白成分となる過酸化水素が含まれていないので、歯の表面の着色汚れを落とすものになります。
薬剤と人件費を抑えることができるので、安価で提供できるようです。
2. 家でできるセルフホワイトニング【800~1万円】
相場:800~1万円
歯磨き粉や歯のマニキュアなど、ドラッグストアや通販で購入できるホワイトニング用品です。
漂白成分は含まれていないため、歯の表面の着色や汚れを落としたり隠したりするものになります。
海外からの個人輸入品には漂白成分が含まれているものもありますが、海外の方と日本人では歯の性質が違うため強い刺激でトラブルが起こることも。
海外製のものはあまりおすすめできませんが、十分注意して使用しましょう。
ホワイトニングの費用を抑える3つのコツ
ホワイトニングは白くするときだけでなく、白さを維持するためにも費用がかかります。
白くなった歯は永久的なものではなく、どうしても色戻りが起こるからです。
しかし、3つのことを取り入れるだけで色戻りを遅らせることができ、維持するための費用を抑えることができます。
1. そもそもの着色を防ぐ
加齢による歯の内側の黄ばみを抑えることは難しいですが、タバコや色の濃い食事を控えることで歯の外側の着色を抑えることができます。
また、タバコや色の濃い食事をした後、早めに歯磨きをしてヤニや着色を定着させないことも大切です。
2. セルフホワイトニングを取り入れる
ホワイトニング用の歯磨き粉を使うことで、着いたばかりの着色や汚れなら歯磨きで簡単に落とすことができます。
歯磨き粉を選ぶポイントは、研磨剤が少ない、または無配合のものを選ぶこと。
研磨剤で擦ることにより歯が傷つき、逆に着色がつきやすくなってしまうからです。
ポリリン酸ナトリウムやハイドロキシアパタイトなど、汚れを浮かせて除去する成分や、細かな傷に入り込んで歯をツルツルにしてくれる成分が入った歯磨き粉なら安心して使えます。
また、サロンのセルフホワイトニングも歯を傷つけることなく着色や汚れを落とすことができます。
3. 定期的にクリーニングやタッチアップ(再ホワイトニング)を受ける
ホワイトニングで白くなった歯も、だんだんと色戻りしてきます。
完全に色が戻った後にまた1からホワイトニングをすると、回数も費用もかかってしまいます。
定期的にクリニックでクリーニングを行うことで着色を落とし、タッチアップの時期や方法を教えてくれます。
早め早めにタッチアップを行うことで回数と費用を抑え、白さを維持することができます。
ホワイトニングが自費なのは、歯を白く美しくするため!
審美目的となるホワイトニングは自費ため、ためらってしまう方もいるかもしれません。
たしかに始めはある程度費用がかかります。
しかし今よりも確実に白く明るい口元が手に入ります!
料金だけでなく、施術内容や安心感、歯が白くなった自分を想像しながらしっかり検討して、自分に合うホワイトニング方法を選んでくださいね。